好きになってよ、王子様。
君のずるい態度
久しぶりにちゃんと川島くんの顔を見た気がした。
こんな顔だっけ?
前より背が伸びた?
声も思ってたより低く感じたな。
掴まれた手は熱かった気がする。
川島くんと過ごした時間はいまからそんなに昔ではないのに、そんなことを思ってしまった。
もう何年も会えてなかったような、そんな気がしたんだ。
だから川島くんのこと覚えてるのに、忘れてしまってる。
あれ?って些細なことでたくさん感じてしまう。
だけど、胸の高鳴りはよく知っているもので、川島くんにすごく反応して苦しかった。
あぁ、私はまだかなわない恋をしてるんだなって思い知らされる。