私限定の甘さ 番外編

「だって愛ちゃん…震えてる」


「…ほんとだ」


私の肩は情けないほどカタカタと震えている。


なんで?


さっきの男子が怖かったから?


安心したから?


…ううん、違う。


俊が怖いからだ。


いつもと違う俊。


あんなに冷たい顔見たことがない。


「ごめん、怖がらせて
でも、もういつもの俺だよ?
怖くないよ?」


そう言い、ニコッといつもの優しい笑顔を浮かべる俊に抱きついた。


「大丈夫っ、私のためだって分かってるから
怖くないよ?」


俊に笑顔を向けると、嬉しそうに笑う。


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