恋愛(純愛)
完

- 作品番号
- 1405342
- 最終更新
- 2017/04/05
- 総文字数
- 21,110
- ページ数
- 38ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 106,478
- いいね数
- 0
「ねぇ、ちひろ」
悲しいことを誤魔化すために
さみしさをかき消すために
この先も生きていけるように
隣からいなくなって、しまう前に
「明日、僕と結婚しよう」
*
浅倉 正人(あさくら まさと)
いつも笑顔の18歳
×
本田 ちひろ(ほんだ ちひろ)
甘えられない16歳
*
4 周 年 記 念 短 編
*
明日、僕と結婚しよう。
( 僕の名前の隣には、君の名前だけを刻みたい。)
*
20170404 野いちごオススメ作品掲載
*表紙作成…20170203
*執筆開始…20170301
*執筆終了…20170328
*表紙公開…20170304
*更新開始…20170304
*更新終了…20170328
明日が来る前に、明日の約束を
この作品のレビュー
16歳と18歳。子どもではいられなかった。だけど大人にもなりきれなかった。曖昧な年齢、曖昧な関係、曖昧にした言葉。そして、たしかに誓った〝明日〟。 ラスト数ページ、18歳の僕がちひろに「明日、僕と結婚しよう」とプロポーズした理由が明かされたとき、子どもにも大人にもなれない二人がどうしようもなく切なかった。プロポーズした正人も喜んでと受け取ったちひろも、どれほどの想いを押し込めてそうしたのだろう。 ひとつひとつの言葉に意味があって、あたたかくて。ひいちゃんの紡ぐ世界はどれも本当に綺麗。最後の一文には2つの明日が掛けられているのかな。どちらの明日にも、泣きながらも優しく微笑んでいるふたりの姿が思い浮かびました。 どうかふたりが笑って、幸せな明日を迎えられますように。そう願わずにはいられません。
16歳と18歳。子どもではいられなかった。だけど大人にもなりきれなかった。曖昧な年齢、曖昧な関係、曖昧にした言葉。そして、たしかに誓った〝明日〟。
ラスト数ページ、18歳の僕がちひろに「明日、僕と結婚しよう」とプロポーズした理由が明かされたとき、子どもにも大人にもなれない二人がどうしようもなく切なかった。プロポーズした正人も喜んでと受け取ったちひろも、どれほどの想いを押し込めてそうしたのだろう。
ひとつひとつの言葉に意味があって、あたたかくて。ひいちゃんの紡ぐ世界はどれも本当に綺麗。最後の一文には2つの明日が掛けられているのかな。どちらの明日にも、泣きながらも優しく微笑んでいるふたりの姿が思い浮かびました。
どうかふたりが笑って、幸せな明日を迎えられますように。そう願わずにはいられません。
曖昧なまま、ここには確かに愛があった。
16歳と18歳。大人になりかけた、いちばん曖昧でいちばん不安定な年齢。やっと18歳。けれどまだ、18歳。
ふたりの事情をお互いわかっていながら、「結婚しよう」と未来の約束を吐いた。不安もさみしいもだいすきも全部抱えて、その言葉を選んだんだろう。
ラスト数ページ、ふたりの気持ちがまるで自分自身にうつったかのように胸が熱くなりました。じわりじわり、心臓が溶けていくような感覚。ああ、このふたりの運命はわからないれど、どうかいつか交わってほしい。どうか、どうか、この約束を本物にしてほしい。そう願わずにはいられませんでした。
うつくしくて儚い、作者様の世界観にやられます。ぜひ御一読を。
そしてひいちゃん、4周年おめでとう。これからもずっとだいすきです。
18歳と16歳。大人じゃないけど子供でもない。結婚という約束だってできる。それでも大人の庇護なしではまだ生きてはいけない…そんな二人の、最後のような、けれど「いつか」の明日が来るような、そんな一日のお話。
この作品には「曖昧」であるゆえの良さがあるのだと思う。二人の抱えている事情も深くは語られていないし、ラストも彼らがこの先どうなるのかは読者が想像するしかない、そんな内容のお話です。けれど儚くても確かに二人はそこに存在していて、その二人の世界はあまりに美しく、透明に映ってしまうのです。
最後のページ。確証はなくてもいつか来ると信じたい。そんな明日への「また明日」という言葉がとてもあたたかかった。未来の行き先はわからないけれど、どうか明日という名の未来が二人にとって優しいものでありますように。そう願わずにはいられません。
この作品の感想ノート
苺ちゃん*レビューお礼
曖昧なまま、ここには確かに愛があった。この文章は、更新する直前までずっと書きなおすか悩んだ文章です。
好きとははっきり告げることのない、幼馴染より先に進もうとはしないふたりのお話だったから、愛と表現していいものかと。
だけど、苺ちゃんにその文章をピックアップしてもらって、ああよかったんだなと思いました。ほっとした。
嬉しいよ、ありがとう!
ふたりの18歳と16歳という年齢は、今回私なりに大事にしていたところです。
ほんまに、正人はやっと婚姻届に名前を刻むことを許された、けれどまだちひろと生きていくことはできない。
そういう年齢なんよね。
「結婚しよう」という本来なら甘い言葉に含まれた苦くてしょっぱい、たくさんの感情を受けとめてくれて、嬉しい。
正人とちひろのことを思ってくれて、ありがとう。
それだけでふたりは救われるよ。
どうか、と私も願っています。
きっとね、大丈夫じゃないかな、なんて。
ふたりで大丈夫にするんじゃないかな。
わ〜、4周年!
つまり苺ちゃんと私が出会って、もう4年ですね。
はやいけど、短かった。これからもこうして仲よくしてもらえたら、苺ちゃんの世界を楽しませてもらえたら嬉しいです!
苺ちゃんの素敵なレビューのおかげで、今回オススメ作品に選んでいただけたんやで。ほんまありがとう。
またひみキスにレビュー書かせてね。
苺ちゃん大好きです!♡
紅音。*レビューお礼
まさか紅音にレビューを書いてもらえるなんて思ってなかったから、めっちゃびっくりしたよ〜!
そしてレビュータイトルにぐっときました。
ふたりのことを色で表現するなら、確かに透明やなって思う。
18歳と16歳っていうのが今回大事なところなんやけど、感じ取ってもらえていて、すごく嬉しいです!
曖昧なところ、大切に思ってくれてありがとう。
私なりに丁寧に描いた部分が伝わって、共感してもらえて、ああもうめっちゃ幸せや。
ふたりの世界の淡く儚いこと、曖昧な中にあるもの、紅音に届いてよかったです。
ラストの「また明日」には、見送りに行くという数時間後のことも意味しています。
だけどやっぱり1番は、いつかくる、明日のこと。
紅音に明日を願ってもらえた正人とちひろは幸せです。
きっと、いつか、幸せになると思います。
紅音の素敵なレビューのおかげで、オススメ作品に選んでいただけたんやと思ってます。これ絶対やで。
ほんまにありがとう!
私もまた、スノーブラックの感想ノートにお邪魔させてね。楽しみにしてます。
紅音大好きやで〜!♡
ひいちゃん感想ノートお邪魔します(*´ェ`)ノ
まだ途中までしか読めていないけど、子供だけの世界特有の危うさがとても魅力的だと感じました。
正人くんもちひろちゃんもまだ幼くて、特にちひろちゃんは家庭環境に振り回されてる。それでも残念ながら結婚できる歳になったとはいえ、二人とも大人の庇護なしにはまだ生きて行くことができない。だからこその結婚という約束なんだなって思った。だって約束なら大人に邪魔されないから。
そういう儚くても確かにちゃんと存在している二人の世界がとても綺麗だし、それらを表現しきってるのが素晴らしいなと思いました。というかそんな儚さが見事にわたしのツボを押している(笑)
執筆頑張ってください。
続き楽しみにしてるね!
この作品をシェア
この作品を見ている人にオススメ
読み込み中…