わたしのいちばんすきなひと。



ごめんだけじゃわからないよ。
ちゃんと教えて欲しい。



「…ここらへんなんだよな。気をつけて帰れよ。」

なにも言わずに帰ろうとする翔くんの腕を掴んだがそっと離されてしまった。


「待ってよ、待ってよ翔くん!
なんで答えてくれないの!翔くんっ…翔くん!!」


わたしをその場において
去っていく。
まるであの時みたいに———


わたしはその場に立ち尽くし、翔くんの後ろ姿を眺めて涙を流した。



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