わたしのいちばんすきなひと。



「お疲れ様でした。」

わたしは蒼くんにコーヒーの入ったマグカップを渡す。




「莉子は?仕事どうだった?」


「いつも通りだよ。」



そして無言になるわたしたち。

いつもならこんな無言でもなんてことないのに今日は違う。重たい空気。

蒼くんはどう思ってる…?



なかなか切り出せないわたし。








「なんか…あったか?」


「え…?」


蒼くんが口を開いた。


この空気にやっぱり違和感を感じたのだろうか。


聞かれたけど何も言えなかった。


どうやって伝えたらいい?


自分で決めたことなのに…


今ここで蒼くんと目を合わせたら


わたし泣いてしまいそう…



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