離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
そりゃそうだ、可愛くないもん。誰だって嫌になるよ。


……謝ろうかな。


本当に子供みたいだ。大人にならなくちゃ。

わたしは布団からもぞもぞと顔を覗かせた。


「龍成、ごめ…」

「ばーか」

「ん゛っ」


突然、唇を塞がれる。


不意をつかれて、一瞬何が起こったのかわからなかった。


何度も繰り返されると、それは次第にとろけるようなキスに変わり、空気はまた甘くなっていく。


思考回路は破滅的。煩悩しか残らないながらも、幸せをしっかりと感じ取れる。


熱いキスは流れるように、首筋、鎖骨、胸元へと下りていく。


「──んっ…」


吐息混じりに漏れる声。


抑えることなんて、今のわたしにはとてもじゃないけど無理な話。


「本当にお前のことしか頭に残らないんだよ」
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