I will love you always

拓哉side

[翔太side]

真夏のせいか、今日もすごく暑い中、
俺は莉子と帰っていた


莉子がさっき、


拓哉と目を合わせながら


目線で会話をしてて



ちょっと妬いた…


(莉子は拓哉が好きなのか…?)


そんなことを考えながら


歩いていると


莉子が話しかけてきた



莉子:『翔太ー』


俺:『どした?』


莉子:『私ね?』


翔太:『おう?』


莉子:『今日、来てよかった』


そう言いながら、頬を少し赤くした
莉子を


すごく抱きしめたい衝動に駆られたが


グッと我慢した


翔太:『俺も、来てよかったよ』



莉子:『翔太くんは好きな人いる?』


俺:『いるよ』


そう答えながら、心の中で

(俺は…莉子が好きだ…)


とつぶやいた


莉子:『そ、そうなんだ…』


いると聞いた莉子は


少し悲しそうな顔をして俯いた


翔太:『莉子?どした?』


莉子:『しょ、翔太!』



…………!?



そう言いながら、俺の手を


そっと握ってきて


思わずビクっとなってしまった


翔太:『な、なんだよ…』


莉子:『あ、あのね…わたし…』


うっすら涙を浮かべながら


俺の目を見てきた


莉子:『しょ、翔太のことが…すき…』


翔太:『…えっ…』

(す、すき…?莉子が…?おれを?)


俺の脳内はパニックになっていた


だって、好きな人から


好きだと言われたら当然だよな?



莉子:『だ、だから…
付き合って…ください…』



ぎゅ…



俺は返事をするよりも先に



思わず莉子を抱きしめてしまった



莉子:『……っ…』


莉子はちょっと戸惑いながらも


俺の背中に手を回し


ぎゅっと抱き締め返してくれた


翔太:『莉子』


莉子:『な…に…?』


翔太:『おれも…莉子のことが…
1年の時、廊下ですれ違ってから
ずっと…好きだった 』


莉子:『ほ、ほんとに…っ?』



翔太:『だから…クラスが一緒になれて
こうやって、好きだって言われて
すげー嬉しい…』


思ったことを伝えると


莉子はさっきより力を込めて


抱きしめてくれた


莉子:『じゃ、じゃあ…両思い…
だったんだ…』


ホッとしたように言う莉子を見て


ほんとに幸せだなと思った


翔太:『莉子、キスしてい?』


莉子:『い、いいよ…』


ちゅっ…


翔太:『莉子、すきだ』


莉子:『わたしも…だいすき』


莉子:『あ、そうだ
ねぇねぇ、手だして』

そういい、莉子がカバンの中から何か出した

俺の手に渡されたのは


野球部のユニフォームを着て笑っている


きゅうぶくんのキャラクターの

ストラップだった


翔太:『おれ、なんも買ってねぇ…』

莉子:『いいの!
付き合えただけで嬉しいから』

(ぜってー無くさねぇ…)

翔太:『ありがとな』

そう言いながら、手を繋ぎ


歩き出した







そして俺ら4人は、7月18日



友達から恋人へと変わったーーー。



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