『*ソラアイ*』

***

私は、濡れた髪をタオルでおおい、更衣室でジャージに着替えた。


こんなんじゃ、授業受けれないから裏庭の先生が通らない、日の当たるベンチにひと休み。


「はい。」

差し出されたのは、私の大好きなホットココア。


『あっ、ありがとう。』

私は、両手で受け取る。暖かい湯気とともに、甘い香りが漂う。


「…しっかし。。」
隼人は、私をまじまじ見て言った。


「見事なかぶりっぷりだなぁ」

けらけら笑いながら、隼人は言った。ちょっと、失礼すぎるんだけど。初めから、笑いを堪えてたな?!


『しょうがないじゃん!あげはを、追い掛けるのに、必死だったんだから。』

私は、むすっと膨れてココアを飲んだ。


口の中には、甘い味が広がる。


あげは。。何で私のこと気付かなかったんだろぅ。それとも気付いてて、わざと。。?!

私は、首を振った。

“私は、美羽の味方だから。”

頭をよぎるあげはのあの言葉。

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