[短編]あまいこい
「優希にあげるチョコしか持ってきてないもん」


優希以外に仲いい男の子もいないし。
好きな人はこんな状況だし。
家族には家であげればいいし。


「笹宮さんは優希が好きなの?」

「…は?」


怜くんの言葉に頭の中が?でいっぱいになる。


「お前、なんで怜の持ってこねぇの。毎年」


優希があたしに耳打ちをする。


「たくさん、もらってるから」


こそっとそう返す。


優希はあたしが怜くんのことを好きなのを知ってる。


「ふたりは付き合ってる?もしかして」


怜くんがあたしと優希を交互にみる。

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