[短編]あまいこい
「…怜、くん」


ドアによりかかる怜くんは色気があってかっこよかった。


ドキンっていつも胸が高鳴る。


「それ?」


怜くんがあたしの手を指さす。


「…うん」

「優希とどっちが数多い?」

「え?」

「優希より多く欲しい」

「そんなに優希にライバル視してるの?」


あたしは首をかしげる。
絶対に怜くんのほうがモテるのに。


「別に優希をってわけじゃない」


怜くんが上を見上げる。

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