シークレット


昼休みになり、佳奈と食堂へ行くと既に人でごった返していて座るところも見当たらない。


「まあ今雨降ってるしね~」


「仕方ないね、コンビニでも行く?」


そう言って来た道を帰ろうとすると、沢野ちゃん!と声を掛けられた。


「あっ、部長!こんにちは~」


「久しぶりだね~ここもう空くけど座る?」


そう言って席を譲ってくれたのは営業部の大川部長で、人事部にいる私とは仕事上ではほとんど接点はないけれど、私と彼はある秘密を共有している。


「妃菜って大川部長と接点なんてあった?」


「まあちょっとしたことでね」


佳奈が不思議そうなのも無理はない。


すると様子が一変して、佳奈が興奮気味に話し出す。


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