三人のイケメンパパと、小さな月姫



俺の大好きな女の子には
小さい頃の写真が、一枚も無い


それを撮ってる最中
ふいに、思い出して


だから ―――




「笑うと、全然違うな コイツ」

ギターを弾きながら
ハルトに抱かれた赤ん坊を見て
自分だっていい顔で、にこにこ笑う真木


「本当だよな
俺、煩いと駄目なのかと思って
テレビさ消してたけど…」


「…赤ん坊は
ライブハウスより激しい
騒音の中にいるんだよ
お腹の中に、いる時はね」


「ええっ?!」


「マジか?!」


「…だからそんなに
神経質にならなくてもいい

四時にもなるし、二人とも寝たら?」


「 あ 」


時計を見ると、マジでそんな時間だ




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