断罪アリス


俺は手元の本を見ながらため息を吐いた。





「ため息吐くと幸せが逃げるよ、天河」




「幸せ逃げたってこいつがモテるのには変わりない!」




「広瀬君、それは今関係ない……」




上から莉瑚、翔平、柳。




大学が休みだというのに、俺達は仲良く?図書館に来ている。





というよりかは莉瑚からメールが来て居場所を答えたら、莉瑚は当然のように翔平と柳を連れて此処に来た。




「関係あるに決まってるだろ!天河は何もしてなくてもモテる!幸せを呼び集めてんじゃねぇか」




泣き目で柳に翔平は訴えてるけど、当の本人は興味無さげだ。




「広瀬君、うるさい。此処、図書館だよ」




「お?……スミマセン」




翔平は周りからの冷たい視線に頭を下げると、大人しく図書館に置かれた漫画を読み始めた。




翔平、多分お前がモテないのはうるさいからだ。




いちいちリアクションでかいのは良いんだろうけど、わざとらしく感じられる時がある。





それは男の俺から見れば馬鹿で済むが、女の子から見たらどうなのだろう?






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