断罪アリス


「……来ると知ってて、警備を緩めてたくせに」




「そりゃあ、君を作ったのは私だからね。考えていることはお見通しだよ」




彼の自信満々の言葉に、足音の人物は呆れたようにため息を吐いた。




その自信満々な姿は彼女にそっくりだった。




「ところで、君は私の愛娘を裏切ったらしいね。何故だい?」





「俺を作ったなら分かってるんでしょ?」





「分かっているさ。君がアリスを裏切った理由も今此処に来ている理由も」




彼にはその人物の目的が分かっている。




娘を遥かに上回るIQの持ち主だ。




全て分かっていて、今此処にいる。




自分がこれからどうなるかも──。






< 471 / 595 >

この作品をシェア

pagetop