断罪アリス


「十分だろ!?」




「私、10時間は寝ないと駄目なんだよねー」




「子供か!?てか、居候のくせによく寝るとか良い身分だな!」





「良い身分って、そりゃあ藤邦の娘だから身分は良いよ」




「そういう意味じゃない!嫌味も通じないのか、アンタは!?てか、いつまで居候するんだ!?」




青筋を浮かべるなず姉に対して、アリスさんはその反応を楽しんでいる。





絶対アリスさんはなず姉で遊んでる。




「朝っぱらからうるせぇな……」




すると、羽取さんが眠そうに腹をかきながらリビングに入ってきた。



「羽取さん、おはようござ──ッ!?」




俺は彼の後ろから来る人物の顔に、ぎょっとした。




「人が寝てるのにうるさいんだけど……」




その人物──一飛さんは殺気を出しながらリビングに入ってきた。




一飛さんはとんでもなく寝起きが悪い。




自分から起きたときはまだ良いけど、人に起こされたときの寝起きは羽取さんでも手がつけられないほどだ。





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