断罪アリス


すると、朱鷺は私の髪をぐしゃぐしゃとかき回した。



そして、一頻りかき回したかと思うと今度は頭を撫でてくる。



「別にアリスが謝ることじゃない。むしろ、あんな場所から救い出してくれたアリスには感謝してる」




穏やかに笑うと朱鷺は私の腕の中の小鳥遊天河を軽々と抱え上げた。




「ほら、行くよ。そこの防犯カメラに全部映ってるから警察来ても説明することないし」



路地にある電柱には防犯カメラが設置されている。



だから、これまでの出来事は全て録画されているはずだ。



でも、その防犯カメラに映っている光景で今後起きるであろうことが予測できてしまった。













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