ずっと、そばにいたのに。

……そういうことか。

俺はマメが不機嫌な理由を一瞬で察して、彼女が座っているベッドの隣に腰かけた。

マメは俺と目も合わせずにそっぽを向いて、でもチョコ自体は俺の胸に押し付けている。


「コウちゃんが外見だけを理由にモテるのは今に始まったことじゃないから仕方ないよ、怒りポイントはそこじゃないの!」

「おいどさくさにディスるのやめろ」

「ま、また妹さんですかって、言われた……」


付き合ってからもう四回目だよ、とマメはしょぼんと俯いた。

確かにマメは童顔で実際に年下だし、恋人らしい会話もあんまりしない。

幼いころから一緒にいるから、兄妹の様な空気感が滲み出てしまってるのかもしれない。でもそれは今更どうしようもないことで……。


「付き合ってるんだから、周りにどう思われたっていいじゃん」

面倒くさそうにそう呟くと、マメに思いっきり背中を叩かれた。

どうやら一番言ってはいけない言葉でフォローしてしまったらしい。
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