愛しい君だった

笑って




傾いた君の耳に届いたのかはわからない





だけど、勢いよく振り返った君は





俺の名前を呼んだ







あぁ、ゴメン。





最低な彼氏でゴメンな







辛い思いをさせるのをわかってて






君が苦しむのをわかってて







ちゃんと消えてやれなくて、





思い出させて、ゴメン。







そんな泣きそうな顔させてごめん






あの時ちゃんと、守れなくて





君まで怪我させてごめん








「…一緒に戻れなくて、ゴメン。」


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