なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。

球根は、色ごとにバケツに入れられ、赤、ピンク、黄色の3色用意されていた。


顧問の村田先生は、これから大事な会議があるらしく、この球根達を花壇に植える作業は美化委員会委員長である私に委託されることになった…というわけだ。


と言っても、1人でというわけじゃなくて……


「花枝。勝手に始めんなよ」


「花枝せんぱーい!お待たせしましたー!」


昇降口の方からやって来たのは、私と同様、青色のジャージ姿に身を包んだふたり。


「金城くん。山下さん」


美化委員会副委員長の金城 一馬【カネシロ カズマ】くんと1年生委員の山下 柑菜【ヤマシタ カンナ】さんだ。



金城くんは、私と同じクラスの秀才くんで、


黒髮にメガネといった、一見地味かと思われがちな見た目だが、

メガネの奥に隠されたイケメンフェイスとスラット伸びた高身長で、実は学年一の人気を誇るモテ男くんだ。


何でメガネの奥に隠されいてるはずのイケメンが知れ渡っているのかって?


この人、体育のたびにコンタクトにするんですよ。


その姿がちまたの女子の間で徐々に知れ渡って、今に至る…というわけだ。
< 4 / 345 >

この作品をシェア

pagetop