副社長と愛され同居はじめます

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「課長! すみませんがお疲れ様です!」


時計の針が定時を示してすぐだ。
私は大急ぎで机の上を片付け立ち上がり、のほほんとおじいちゃんみたいに優しい顔の課長に一礼する。


「はいはい、お疲れさん。荒川さん、最近週末は急いで帰るねぇ。デートかな?」
「課長、それセクハラですよ」
「先輩方もお疲れ様です、すみません慌てて!」


先輩方は、これからぼちぼちと帰り支度をして、週末だからと飲みに行く計画をたてているようだった。
先輩方の仕事も定時で上がれるように手伝ったことだし、一番新人の私が真っ先に帰っても許してもらえるだろう。


何せ、やたらと大きなオフィスビルだ。
総務部を出て更衣室までもメンドクサイくらい遠いし、一階のセキュリティゲートを通過するにもやっぱり遠い。


この後の予定のことを考えると、どうしても急がざるを得ないのだ。

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