副社長と愛され同居はじめます
止まっていた手を再び動かして、サンドイッチの皿にラップをした。



「私、ビュッフェには行かない」

「何?」

「貴方が食べないなら、私がお昼にこれ食べるから。一人で行って来れば」



そう言って、キッチンまでサンドイッチを下げた。
そのまま不貞腐れているだけで、終わらせるわけはない。


どうも、この人は多分、色々と問題アリだ。
テーブルに戻ってくると、成瀬さんは思いっきり戸惑った表情で私を見た。



「何を怒ってる」

「いや、普通怒るよね?」

「だから、なんで」

「あのね!」



ぱん!
と思い切りテーブルを叩いた。


思ったより力余って、掌がジンジンする。



「確かに、私がお腹が空いて勝手に作ったものだし、貴方が食べるかどうかもわからず多めに作っちゃったのはあるけど。それでも、人が作ったものをそんな簡単に捨てるなんて普通は言わない!」


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