祐也と私と一平先輩
みんな目がハートになってますっ。


「いいなぁ、森羅先輩と幼なじみなんてぇ。羨ましい!」


「う、うん」


ちょっと照れ笑い。



中学時代からずっと言われてた。

一平先輩と幼なじみで羨ましいって。



私にとっては小さい時からよく一緒にいた人だし、
先輩がそばにいるのが自然であたりまえだから、羨ましいとか良く分からないけど。

だって先輩はお兄さんで恋愛対象として見たことは一度もないし。


みんなに言わせると、一平くんみたいな素敵な人と小さい時にすでに知り合ってるってことがアドバンテージらしく、
今からお友達になるのは至難の業だから羨ましいらしい。



でも別に彼女でもないのに、焼きもち焼かれたりするからちょっと困ったりもするんだけど....。


だって幼なじみってだけで、中学時代先輩のクラスの女子から嫌がらせされたりしたし....。

だったらそばに寄るなって話なんだけど、悪い事してるわけじゃないし、なんかそれも悔しいから気にしないようにしてる。

それは一平くんも同じで周りの目を気にするとか、私に接する態度を変えるとか、そんなことは一切なかった。

だから私もこのままでいいんだって、思うようにしてる。
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