姫、私は誓います。
「じゃあ、その人を守れば良いって事?」

昔のロンマニーさんに戻っていく瞳から私は安心感を覚えた。そして、半歩先を言ってくる彼女をもっと知りたいと思えてきていた。確かにロンマニーさんの手当てはするつもりだ。でも、私の思っている事を思う前に聞いてくる彼女を見ていると私が分かりやすいのか、彼女に並外れた洞察力があるのか不思議でたまらなくなる。
もし、私が分かりやすいだけなら他の皆はわざと言わないでいてくれている事になる。ただ、彼女に並外れた洞察力があってそれを私に使っているのだとしたら少し淡い期待を持ってしまう。だって私も男だ。自分を見てくれている女性がいたらもしかしてとかそうだったらいいのにとか考えてしまうさ。
ただ、これからも斜め上を行く彼女と一緒にいれるのなら、私もルークやラークのように変われる気が少しだけした。

「ロンマニーさん。傷、治しますね」

「あ、うん」
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