姫、私は誓います。
子供の冗談だとは思っていたが、正直彼女が気味悪くて仕方がなかった。だから早く樹海の外へ出てもらうためにも話を聞く事にしたんだ。

「私が15の誕生日を迎えた時、私の専属の兵士として城に仕えてはもらえませんか。これから私に仕える兵士たちを守って頂きたいのです」

何の事を言っているのか最初は分からなかった。ただよく彼女を見てみると肉体でも霊体でもない、植物である事が分かった。彼女は魔法によって人間の姿になった植物だったんだ。

「通りで霊体じゃない訳だよな。ここの木々は動物の魂を食べてんだから。で、小さな植物が俺に願いか」

「魔女が私に言ったのです。20まで生きるが毒によって私は死す。その間に仲間もたくさん死すと。それだけは避けたいのです。避けられなくても最小限に抑えたいのです」
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