街が赤く染まる頃。ー雨 後 晴ー



「そういや智樹、昨日心優の絵見に行ったわけ?」


「行ってない。
さすがに一人では行かねーし、まぁ大翔がいくなら俺もって感じ。」


「ふーん。
でもまぁ今日から5日間沖縄なわけだし、見に行けるのも1日だけだな。」


「確かに。
大翔行く?」


「まだわかんねぇ。
でもまぁ暇なら言ってもいいけどって感じ。」


「本当は行きたいくせに~~」


「めんどくせーキャラだな、それ。」


「なんだと!?」


そんな暑苦しいやつとひんやりした道を歩くこと数分
今日もこの学校へと到着。


「お、七瀬早いじゃないか!!」


「智樹がくっそはやく迎えに来やがった。」


「さすが俺っしょ!」


そんな会話を担任としつつ


「ってかバスどれ」


「2号車だ」


俺のクラスのバスへと向かった。
担任もちゃんと名簿にチェックを入れ、出席確認ってとこかな。


「あ、仁科おはよう」


「おはようございます」


そんな声を聞いた俺はバスに向かうのもやめて、勝手に振り返っていた。


「おはよ、心優。」


なんて声までかけてて。


「あ、大翔と智樹。
おはよう。」


「おはよ!仁科ちゃん!
私服もかわいいね!」


「はは、ありがと。
バス乗らないの?」


「そりゃ乗るよ。
いくか。」



< 122 / 217 >

この作品をシェア

pagetop