5年3組パラダイス
僕の大好きな僕だけの親友は、頭が良くて、とても不思議な少年だった。
みんなは知らない。「お顔、真っ青まさおくーん」と言ってからかっている相手がこんなにスゴイ子だってことを。
学校で飼ってるうさぎも、滅多に登校しないのに不思議とかつお君だけには慣ついていたし、小学校3年生の時の春、体調が優れていたかつお君が1ヶ月間学校に登校していたんだけど、その間いつまでも桜が満開だった。
『散らない桜』って、学校にテレビの撮影が来てニュースでも話題になったり、新聞にも載ったけど、僕だけは知っていたんだ。それはかつお君が学校に来ていたからなんだ。
桜の木の下で、かつお君が『散ってしまったら淋しいなぁ。』ってポツリと言った、たったの一言で、桜は1ヶ月咲き続けたんだ。
草や木や花や動物と話せる能力があるかつお君は、それだけでカッコ良くて僕の憧れだった。
かつお君は、『小学校に入学する時は同じ年の新しい友達がいっぱいできると思って楽しみにしていたけど、将太君みたいに仲良くしてくれる子はいなかったから・・・残念だし、からかわれたりするのは嫌だけど、ボクには花も木も鳥も沢山友達がいるし、学校に来たら、将太君も、うさぎのピョン吉も友達だし、淋しくないよ。』と言っていた。
身体が病気がちで、色んなところに遊びにも行けない病室育ちのかつお君にとっては、本は色んな世界の事を知る事ができて、色んな夢が見れる宝物なんだって・・・。
僕は、学校では見せないキラキラした目で、色んな世界のお話を語るかつおくんの話を聞いているのが大好きだった。
かつお君は心臓が悪くて臨海学校にも行けなかったけど、本当は海が大好きで、海の中の世界の事も沢山知っていて、将来は潜水艦の船長さんになって潜水艦で世界一周回るんだって言ってた。そして、かつお君ならどんなに恐い凶暴な鮫や鯨とも友達になれちゃうんじゃないかって僕は思っていたけど、僕は海より空の方が好きだったので、「僕はパイロットになりたいんだ。」って、かつお君と将来の夢の話もいっぱいしていたんだ。
みんなは知らない。「お顔、真っ青まさおくーん」と言ってからかっている相手がこんなにスゴイ子だってことを。
学校で飼ってるうさぎも、滅多に登校しないのに不思議とかつお君だけには慣ついていたし、小学校3年生の時の春、体調が優れていたかつお君が1ヶ月間学校に登校していたんだけど、その間いつまでも桜が満開だった。
『散らない桜』って、学校にテレビの撮影が来てニュースでも話題になったり、新聞にも載ったけど、僕だけは知っていたんだ。それはかつお君が学校に来ていたからなんだ。
桜の木の下で、かつお君が『散ってしまったら淋しいなぁ。』ってポツリと言った、たったの一言で、桜は1ヶ月咲き続けたんだ。
草や木や花や動物と話せる能力があるかつお君は、それだけでカッコ良くて僕の憧れだった。
かつお君は、『小学校に入学する時は同じ年の新しい友達がいっぱいできると思って楽しみにしていたけど、将太君みたいに仲良くしてくれる子はいなかったから・・・残念だし、からかわれたりするのは嫌だけど、ボクには花も木も鳥も沢山友達がいるし、学校に来たら、将太君も、うさぎのピョン吉も友達だし、淋しくないよ。』と言っていた。
身体が病気がちで、色んなところに遊びにも行けない病室育ちのかつお君にとっては、本は色んな世界の事を知る事ができて、色んな夢が見れる宝物なんだって・・・。
僕は、学校では見せないキラキラした目で、色んな世界のお話を語るかつおくんの話を聞いているのが大好きだった。
かつお君は心臓が悪くて臨海学校にも行けなかったけど、本当は海が大好きで、海の中の世界の事も沢山知っていて、将来は潜水艦の船長さんになって潜水艦で世界一周回るんだって言ってた。そして、かつお君ならどんなに恐い凶暴な鮫や鯨とも友達になれちゃうんじゃないかって僕は思っていたけど、僕は海より空の方が好きだったので、「僕はパイロットになりたいんだ。」って、かつお君と将来の夢の話もいっぱいしていたんだ。