5年3組パラダイス
朝の登校。

学校の塀を曲がると・・・校門の前からずらっと、大人の人たちが人垣を作っていた。

心構えは出来てたけど、スゴイや。

「おっはよー将太君!」
後ろから女の子の声が聞こえた。

「じゅ、順子ちゃん!!」

順子ちゃんはお洒落に気合が入っていた。
長い脚を強調するようなシルエットのジーンズに水色のブラウスで、第二ボタンまで外していて、胸元にキティちゃんのネックレスが光ってる。
今日は“ランドセル”ではなく、肩からショルダーバックをかけていた。
ファッションはシンプルなのに巻き毛を作ってきて、それがお洒落を引き立たせていて、ファッション系の雑誌のに出てくる読者モデルにでもなれそうな爽やか系美少女になっていた。

「どう?将太君、まさお君、頭似合う?」
「お、おはよ。順子ちゃんなんか芸能人みたい。」
『順子ちゃーん、スゴーイ小学生に見えないよ!髪巻いてるの似合ってるじゃん!』
「ホント?今日お姉ちゃんにセットしてもらったんだ♪」
「気合入ってるねー。」
「そりゃぁ、今日うちらテレビ映るかもしれないじゃん。将太君はジャージで普段のまま?昨日学君から連絡行かなかったの?」
「来たけど、別に、いつもどおりで良いかなって。」
「将太くんがお洒落したカッコ、見たかったな。」
「僕、良くわかんないんだ、ファッションってのが。無理してダサダサになっても恥ずかしいし。」
「そういう時は相談してよぅ。コーディネートしてあげるのに。」
「その前に、そんな服持ってないし」
「・・・うわ、将太君、香織と海那美も来たよ。超気合入れまくり。負けた!」

振り向いたら、香織ちゃんと海那美ちゃんがいた。
香織ちゃんは姫系っていうの?全身ピンク系で統一した服に携帯のデコレーションみたいなのがいっぱいカバンにも・・・靴にも付いてて、頭にリボンまで。海那美ちゃんが秋葉系ロリ萌になってた。






< 93 / 122 >

この作品をシェア

pagetop