甘い秘密と苦いウソ

その日は、なにもおもいつかずに過ぎていった。


 久我君からの連絡もなかった……。


 数日ぶりの一人での温室はどこか物寂しさを覚えた。


 写真を撮ってもどこかわたしの心情が混ざったように少し見ていて苦い思いを思い出させた。


 納得がいく写真が撮れずに、時間は過ぎていく。


 ―――納得というよりも、撮りたい衝動が起きなかった。


 夕焼けがわたしの頬を照らした。


 その瞬間、わたしはハッとした。


 そして、あるところを見た。


 ナルコユリ―――――。


 わたしは無意識のうちに撮っていた。


 
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