氷の華
第一章…氷
扉が開かれた瞬間に聞こえてくる、様々な声。


キャストの嬌声に酔客の笑い声。


ホールスタッフを呼ぶ声や、それに返事をするホールスタッフの声。


書き入れ時のこの時間、ホールスタッフは息つく暇もない。


漂う匂いも様々で、それぞれのキャストが付けた香水や、酔客の煙草の臭い、活けられた花の匂いも入り交じっている。


純白と言うよりは、少し黄色がかっている乳白色を基調とした店内。


そんな店内を見渡しながら、深々と赤く染まったカーペットの上に立った。
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