僕らの春は青い空
今日も空は青い。
俺は揺れる電車の中で眠い目をこすりながら心の中で呟いた。
ガタンガタンと揺れる電車が、ただでさえ眠い俺をさらに夢に誘おうとするのが少し心地いい。

「間も無く○○○駅に着きます。降り口は左側です。」

いつものように俺は慌てながら電車を降りると、今日はいつもより人が多いみたいだ。
そういえば俺は部活で春休み中も学校に通っていて気づかなかったけど、今日から新入生が入ってくるのか。
静かな駅の階段を登るのが日課だった俺には今日の朝は騒がしすぎる。
そんなことを考えながら定期をカバンから取り出そうとすると手に定期が当たらない。

いつも外ポケットに入れているのに。
家の中に置いてきたか?と朝から額から汗が流れる。
なんでこんな日に限って…!
昨日寝る前に久しぶりに次の日の確認をしてきたのに。
探すことを諦めつつ、今から家に帰ってまた戻ってくる時間を計算していると、
後ろから「すいません…」と、かわいい声が聞こえた。




< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop