冷淡なる薔薇の王子と甘美な誘惑
ディオンが言った言葉に戸惑ったのち、その意味を理解して顔がぼんと火を噴いた。
――私のような小娘を、本当に支えに思ってくれているなんて……
身の程を知らない使用人なんかの言葉を、ディオンは真に受けてくれているのだ。
決してその場限りの冗談のつもりではなかったけれども、ディオンからの信頼を得たような気がして、胸が熱くなる。
「この前のようなことと比べれば、これも仕事のうちだと」
「そうか。だが、本当に無理はしてくれるなよ?」
「はい、かしこまりました」
身を案じてくれるディオンに、束の間に気持ちが穏やかになる。
この気持ちと同じようなことを自分に感じてくれていればいいのにと、フィリーナは見つめてくれる瞳に向かって図々しくも密やかに思った。
――私のような小娘を、本当に支えに思ってくれているなんて……
身の程を知らない使用人なんかの言葉を、ディオンは真に受けてくれているのだ。
決してその場限りの冗談のつもりではなかったけれども、ディオンからの信頼を得たような気がして、胸が熱くなる。
「この前のようなことと比べれば、これも仕事のうちだと」
「そうか。だが、本当に無理はしてくれるなよ?」
「はい、かしこまりました」
身を案じてくれるディオンに、束の間に気持ちが穏やかになる。
この気持ちと同じようなことを自分に感じてくれていればいいのにと、フィリーナは見つめてくれる瞳に向かって図々しくも密やかに思った。