誰かが君に恋してる。~純情男子の恋の傾向と対策
「白鳥、今日髪可愛くない?どっか行くの?」
「えっ!う、うぅん!あずぴょんに巻いてもらっただけ!」
突然の京子ちゃんの問い掛けについ声がうわずる。
「ふぅん。
あ、英単語フラッシュやる?」
「うん…」
京子ちゃんがフラッシュカードを取り出し、慣れた手付きで次々と捲っていく。
でも今日は、いつもなら間違わないようなところでつっかえるし、とても頭に入ってこない。
それでも英単語フラッシュをやってるフリをしたり、
京子ちゃんとちょっと雑談したり(何を話したかはあんまり記憶にないんだけど…)している間に電車は駅に着く。
「じゃあ京子ちゃんまたね。」
京子ちゃんは次の駅なので、私だけがここで降りる。
京子ちゃんと「受験、がんばろーね!」とハイタッチして電車を降りた。