現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。
「志木さんは……ふふ」

「なに? なんで笑った?」

「いえ、その……」


志木さんは攻めで、坂野代理とのカップリングで、代理を攻めています、とは、さすがに口に出しては言えなかったけれど、つい笑ってしまった。


「その笑いは、普段から俺でそういう妄想してるだろ?」

「どうでしょうね、ふふ」

「別にいいけど? 俺も普段から、沙代の裸とかあんな姿とか想像してオカズにしてるし」

「はいっ⁉︎」

思わず、高級ケーキを吹き出しそうになった。目もカッと見開いて彼を見つめる。


「ウソだよ」

「あ、ウソですか……」

「なんてね。どうかな」

「ちょっと〜〜‼︎」

そんなやりとりがあり、動揺したりもしたけど、基本的にはずっと楽しくて。
ずっとと言っても、三十分くらいで彼は帰っていったけれど。
今、家にふたりきりなんだから、もっとゆっくりしていけばいいのに……なんて思ってしまった。そのくらい、楽しかった。

志木さんといっしょに過ごすの、楽しい。
お話するの、楽しい。

志木さんとちゃんと付き合ったら、毎日こんな感じなのかな?
オタクの私にまともな恋愛なんて絶対無理だと思って、初めからほぼ諦めていた。


そうか私……。

志木さんのこと恋愛対象として見れない、なんて言って彼とどこか距離を保っていたけれど。

私に恋愛できない、というのは私自身による決めつけ。
その決めつけは、諦め、逃げ。


……本当の本当は、恋愛、したかったんじゃないの?
志木さんのこと、もっと知りたいんじゃないの?


どうなの? 私。
どうなの? 井原 沙代……。
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