カレシとカノジョ。
ーーーー

バンッー!


病院のドアを乱暴にひらく
今の俺にはそんぐらい、いや、もっと、
余裕がない。


「雫っ…!!」


俺は雫に駆け寄る


思わず抱きしめたくなる気持ちを抑えて、
俺は口を開いた


「雫、ご「あの…」


俺の言葉を遮ったのは、
他でもない雫だった。


「人違いをされてませんか?」


…え?



「私の名前も雫ですけど…
私は中嶋雫です。あなたの知っている“雫さん”ではないと思うんですが…」


な、に…

言ってるんだよ…


お前だよ、雫。


俺が知ってる雫は、お前だよ。


中嶋雫であってるんだよ…!





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