届くなら、あの日見た空をもう一度。

「私をこうさせたのは桧山さんですよ。

それに桧山さんに比べたら私なんてまだまだ全然及ばないです」

私は桧山さんに習って同じようにおどけてみせた。

その時の私はとても幸せで、満たされていて。

桧山さんの瞳の奥にあった鈍い光に少しも気づくことはなかった。
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