届くなら、あの日見た空をもう一度。
だけど来るのが少し遅かったかもしれない。
不安になりつつ足を進めると、それでも二日間絵を描いたそのベンチは空いていてほっとした。
せっかく練習したから、その位置からの景色をどうしても描きたかった。
ベンチに腰を下ろし。
コーヒーを一口飲んで。
気合を入れ。
鉛筆を動かす。
とにかく時間が惜しかった。
後、一週間もすれば学校が始まる。
その前までにはなんとしてでも完成させたい。