いつまでも弟だと思うなよ。

◇ チカと16回目の花火





1週間の夏期講習もすっかり終了し、今日はいよいよ約束の土曜日。




毎年のことのはずなのにどこか緊張してしまうのは、きっと今目の前にいる美沙が私の着付けをしてくれているからだろう。





「可愛い!」

「う…、似合ってる気がしないよ」



着付けも終わり、化粧も終わったのはチカが迎えにくる17時の10分前。






鏡の前に立たされた私は、黒地に水色や紫の朝顔が咲いた浴衣に包まれている自分に思わず息を飲んだ。




「ね?可愛いでしょ?」

「う、ん…。化けてる…」



化粧も綺麗に施され、いつもの顔から少しだけ垢抜けた気がした鏡の中の私。






チカ、どんな反応してくれるかな。




ふとそんなことを考えた自分にハッとして、勢いよく首を振った。



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