幼なじみの秘め事
「でも...」

「でも?言ってみ?」


大翔があたしの顔をのぞき込む。


こんなに優しい大翔いたんだ。


あたしの心に暖かいものが流れてくる。


「大翔がオタクだってことあたし以外が知ってるの嫌だ」


あたしはいま感じたままのことを言ってみる。


「え?」

「大翔がほかの人に笑顔見せるの嫌だ」

「お前は俺が好きなのか?」


大翔が笑いながら冗談ぽくいう。


「うん」


それだけ答えていた。


気づいた。
あたし、大翔が好き。

たぶんもうずっと前から。


「は?まじ?」


大翔の顔が赤くなる。

こんなに真っ赤になる大翔は見たことがなかった。


「言っとくけど俺は愛望のこと好きじゃねーぞ」

「え?趣味が合うし、一緒にいて楽しいみたいだし」

「お前が俺のことすきならアイドルとかもうやめてもいんだよ」


大翔が手で顔を覆う。


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