恋の神様におまかせ♪

*2.5*




私にはずっと、友達がいなかった。


存在感がなくて声が小さいから、誰も私がいることに気付いてくれなくて。

皆、私を見たらこう言うの。


“あ、居たの?”














高校に入って、稲穂ちゃんが初めて話しかけてくれた。

私と稲穂ちゃんは席が近かったから、いつも一緒にいて、初めて友達と一緒にお弁当を教室で食べた。


だから委員会も一緒にやりたかったんだけど、図書委員はやりたい人が多くて、稲穂ちゃんはじゃんけんで負けてしまった。


私一人かぁ……。

一緒になったのは全然名前も覚えてない男の子。


友達は稲穂ちゃんしかいなかったから、すごく不安だった。


< 34 / 301 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop