ガード
当の私はといえば、日曜日が待ち切れずに体がずっとそわそわしているような状態であった。

***

「お邪魔します。」

「どうぞどうぞ、汚いところですけど。」

ついにやってきた日曜日の15時はこうして始まった。

熱いお茶を出し、前日に焼いておいたケーキも出しておく。

ボディーガードという男勝りな仕事をしながらも、こういうところは女子なのだ。

机につき、最初に口を開いたのは彼のほうからだった。

「僕は、翔といいます。」

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