ガード
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「今日はありがとう。なんかあればLINEで。」

「わかった。私もお礼言うのが遅くなってごめん。この間はありがとうございました。」

「だから、丁寧語はいいよ。」

苦笑して言う彼。

「じゃあ。」と言って、扉を閉めた瞬間、体の力が一気に抜けた。

思えば、翔のことで分かっているのは仕事が家業手伝いということだけ。

結局、苗字を聞くタイミングも逃してしまったし、彼の基本情報は本当に少ない。

しかしそれでも、それでもやっぱり翔から「LINEを交換しようと言われた時には、嬉しさを隠さずにはいられなかったのだ。

翔から「何かの縁」と言われた時に込み上げる喜びを抑えずにはいられなかったのだ。

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