好きな人を誘拐してみた。
「な、な、な、な、なんでいるんですか」

「お弁当作ったのに置いてくんですもん
持ってきてみました。」

「弁当…
作ってくれた…?」

「はい。」

「嬉しいです…。」

またもや抱きしめてしまった。

1週間ずっとくっついていたから

まだ半日しか経ってないけれど

朱子さん不足である。

「嬉しそうな顔してくれますね。
作りがいがありますよ。」

もう朱子さんはびっくりすることも

なくなった。

「私は家に戻ります。
あ、家戻れない…?」

暗証番号を使わないと入れないことを

忘れてたのだろうか?

可愛いな…。

「暗証番号これです。
これで入ってください。」

「いいんですか?
私に渡しちゃって。」

「朱子さんだから渡すんです。」

「そーですか。
ありがとうございます!
じゃあお仕事頑張ってください!」
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