好きな人を誘拐してみた。
───………………

「「ごちそうさまでした」」

「美味しかったですねー」

「そうですね
たこ焼き久しぶりでした」

「そーなんですか?
じゃあ今度家でたこ焼きやりましょう!」

「今度…はい。やりましょう。」

「どうしてそんな悲しい顔するんですか。」

「え…!?」

朱子さんの目は涙でいっぱいだった。

「どうしてですか?
ドライブも、たこ焼きも。
次の話をしたら龍聖さんはすごく
悲しそうな顔をしてます。

私たちに次は無いんですか?」

「今日の夜に話す予定でした。
家に帰りましょう。」

「…はい。」

この後、電車に乗って帰ったが

終始無言で、行きとは全く逆の

空気が2人の間に流れていた。
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