午前0時、魔法が解けるまで。






肩を叩かれて顔を上げるといつもの親友の顔。



「おはよう由美子」


「砂川はー?」



昨日も聞いたそのセリフ。

私は首を横に振って手帳を閉じた。



「おい、大丈夫なの?今までは姿くらましてても何だかんだ連絡はあったのに今回音沙汰なしだろ?」



恐らく事務所にスマートフォンを没収されたままなのだろう。

それでも薫くんは大丈夫だと言っていたから、あとは私にできることは彼を信じて待つことだけだ。






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