午前0時、魔法が解けるまで。








『おーい、優衣さーん?』



ぐしゃぐしゃになったシーツの上に投げ出したスマートフォンから機械音混じりの由美子の声が聞こえる。




ベッドから落ちたくまのぬいぐるみに気を回す余裕なんてなくて、足元に転がるそれを蹴飛ばすように部屋のテレビに詰め寄った。




慌ててもつれる手でリモコンを操作してテレビを付ける。








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