午前0時、魔法が解けるまで。








「あ、ミルクティー売り切れ……」



喧騒と女子の群れをかき分けてたどり着いた自販機に私のお目当てのものはなかった。


赤く点滅する売り切れの文字にがっくりと肩を落とす。



仕方ない。カフェオレで妥協するか。




「久しぶり〜、かおるぅ」


ベッタベタに媚びるような、ミルクティーよりも甘ったるい女の声に硬貨を取り落とした。










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