楕円の恋。
『私の話より〜。私はあかりちゃんの話が聞きたいな。最近田中先輩とどうなの?』

私は肘であかりちゃんをツンツンした。

『えっ。私!?』

あかりちゃんは頬を赤らめた。

『私も、聞きたいな〜』

圭子ちゃんも肘であかりちゃんをツンツンした。

『もぅ〜2人とも辞めて〜』

あかりちゃんは私達の両手で肘を振り払った。

『毎日メールが来るし、私もメールしてるよ。今度遊びに行こうって言われたよ』

あかりちゃんの顔がますます赤くなった気がした。

私と圭子ちゃんは目をキラキラさせてあかりちゃんの顔を除き込んだ。

『でも、私2人きりは恥ずかしいって言ったら、田中先輩はじゃあ何人かで遊ぼうって、、、
涼ちゃん!圭子ちゃん!お願い!一緒についてきて!』

あかりちゃんはバッと顔を上げて言った。

私がちょっと戸惑ったのを見て圭子ちゃんがニヤっとして口を開いた。

『涼ちゃん今影山君の事考えたでしょ。影山君の事好きなのに他の人と遊んでいいのかなって。』

圭子ちゃんの言葉は図星だった。

『涼ちゃんどんだけ真面目なの〜いいじゃん!行こうよ〜私行きたい!イケメン来るかもしれないし』

圭子ちゃんが笑顔で手を上げて言った。

『涼ちゃん。嫌だったら大丈夫だよ?』

あかりちゃんが心配そうに見つめる。

『ううん!行く!あかりちゃんが田中先輩といちゃいちゃするとこ見てみたい!』

私は横に首を振って笑顔で答えた。

『涼ちゃん。それはないよ〜』

あかりちゃんが微笑んで言った。

もうすぐクリスマス。私達の恋は少しづつだが動いて行った。

ただ、圭子ちゃんを除いて。
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