そのキスで、忘れさせて










「ありがとう、遥希。

行ってくるね」




ドレスに着替え、家にいる遥希に言う。




「気をつけろよ」




遥希は少し頰を染めて言った。




「今日のお前、やべぇから」



「は?」



「浮気男含め、男に気をつけろよ」





遥希に言われたくないよ。

どれだけ着飾っても、所詮豚に真珠。

それに比べて……

如月ユイカが頭をよぎる。

それを振り払うかのように、首を振った。




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