【完】弁当バトル―あなたのために走ります―



 だいぶ人が集まり始めてきた。まだ買われていないことを願いつつ、階段を降りきった。



「いける!」



 昇降口前の売店。
 私が今まで経験したことのない空き具合。



 お願い!!



 私はテーブルの前に立って、500円玉を突き出す。



 優しい笑顔のおばちゃんと目が合った。


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