肉食御曹司に迫られて
奈々は、ビジネスモード、ビジネスモードと言い聞かせ、吐き気と倦怠感に堪えた。

今夜も、たくさんのお客様が来店されていた。

奈々は笑顔を作り、一礼し、ピアノに向かった。
緩やかな曲を奏でる。
(ー うん、大丈夫。やれる。)
ピアノを弾きだすと、吐き気や倦怠感を忘れられた。

(ー 終わった…。あとは一礼するだけ。)
と自分に言い聞かせて、
立ち上がる。
急に立ち上がったこと、終わった安堵感、
スポットライトの眩しさ…


次の瞬間、目の前が真っ暗になり、意識を手放した。
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